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サディスティック・ミカ・バンド/Narkissos

キリンジと一緒に買ったけど実はキリンジより気に入って聴いてるロックの名盤。
木村カエラをボーカルに選んだミカバンド、17年ぶりのアルバムである。

そもそもミカバンドの初出は72年。フォーク・クルセダーズの加藤和彦が主催して云々という
薀蓄を83年生まれの僕が語るのは明らかにおかしいのだが、大学の師匠の薦めもあって
「黒船」とか気に入ってめっさ聴いてたんだからしょうがないだろ。皆70年代の日本ロック
もっと聴けばいいのに。外道とか村八分とか心底カッコいいのに。

で、このアルバム。完成度の高さは僕ごとき若造が云々すること自体おかしいんだけど、
結構思ったのが「カエラ上手いなぁ」と。歌い手さんとしては癖のないさらっとした歌唱力が
日本語ロックによく映える。しかし何とも小気味いいのが、それこそ女子高生とかが
カエラ目当てでこのアルバム買ったりする訳でしょ?音としてはもう直球ギターリフとか
フォーキーな加藤和彦サウンドとかばっかりなのに。それで「こーいうのもアリかも」とか
気付いて高校の文化祭でミカバンドやるガールズバンドが多発したりした日にゃ、
40代後半のおっさん教師とか喜ぶだろうなぁ…。

単なる懐古趣味なんかじゃない一枚。自称ロック好きはまずマスト。EUREKA!
# by tempari_blg | 2006-10-30 23:18 | 音楽レビュー

キリンジ/DODECAGON

結構いっぱい音楽聴いてる割にあんまりここに感想書く気がしなかった理由が分かって、
書き出しにamazonへのリンクとか色々仕込むのがめんどくさいからだと判明した今日この頃。
手間かけてレビューたまにしか書かんよりは、手間かけずにCDの感想沢山書く方優先しよっと。

で、キリンジ実に3年振りのニューアルバム。前作「For Beautiful Human Life」から
もうそんな経ったのか…あの頃まだ大学3年で、ちょうど秋頃に「スウィートソウル」聴いて
しんみりしてたなぁ。

今回は何というか、特に色んな人が色んなことを言いそうな、賛否両論な感じの内容。
多分大きいのがセルフプロデュース、富田恵一全く関知無し、ってとこなのは明らかで、
とにかく全体的に「洗練されてない」印象。良くも悪くもあり。

打ち込みのぎこちなさとか音数を削ぎ落とした「薄い」印象とか、そろそろキャリア的に
ベテランって言っていいぐらいの域の音楽職人としては、驚くほど剥き出しな音作りで
勝負してきたなぁと思う。

一方ヤスの歌唱力とか歌詞のアイロニックな芸術性とかは何かえらい円熟してて、
「ロープウェイから今日は」の牧歌的な描写にワンフレーズ「村は沈んだ」を入れてくる
その感性に僕は身震いしてやまない訳である。


独り立ちからの荒削りな音だけど、日本屈指の通好みミュージシャン。
ヘビロテするかって言ったら怪しいけど、かといって堀込兄弟から眼を逸らす気には
どうもなれなかった。奇妙な逸品だ。

若者はギターを弾いて歌う
若者に媚びた歌を
自分らしく君らしく、と
慰められて浮かぶ魂
安上がりでそいつは結構だ

堀込高樹「柳のように揺れるネクタイの」



…やっぱ最高。
# by tempari_blg | 2006-10-26 22:39 | キリンジ

mixi無しでは生きていけないとか言っちゃう人って最近結構いそう

ミクシィのアカウント「いきなり削除」で大混乱

このニュースを見るだに、いかにmixiがコミュニケーションツールとして
社会インフラ化しつつあるかが窺い知れる。詳しい経緯は知らないけど、
例の三洋電機社員がカノジョのエロ画像を流出させちゃった件とかに対し
今や上場企業であるmixi運営サイドが強硬路線に出てるって話と推察。そりゃ株晒してる
企業の運営するサイトがカオティックじゃまずいだろって。

正味な話mixiだって言ってみりゃ「たかがネットのオモチャ」なんだけど、現状の
僕らの生活への浸透の仕方は、ただのオモチャと片付けられない域に達してる気もする。
僕だって起きて直ぐと寝る直前は必ずmixiチェックして人の日記とか読んでる訳だし、
ある朝いきなりアカウント消滅してたりしたら多分結構焦る。


そのくらい身近なものにmixiがなりつつある一方で、あまりにmixiに無防備に
なり過ぎちゃう事例が多いのはちょっと怖い。

上記の三洋電機事件だって、画像流出させちゃった馬鹿社員とそのカノジョが
共にmixi側に本名でアカウント持ってたことが余計に騒ぎを大きくし、カノジョの
高校のコミュに画像貼られたりしたそうだ。あと客の悪口を日記に書き殴った
某ファーストフード屋のバイトが袋叩きにあってmixi退会した上、当のフード屋も
弁明のコメントか何か出したって話もあったのを覚えてる。

もはやmixiのアカウントってリアルな自分の分身に近いから、一度油断して「羽目を外す」と
実社会にまで結構な実害を及ぼす。旧友とのコンタクトを取りやすくするためにリスクを
背負ってでも本名登録するんだ、っていうような覚悟があるならいいけど、できれば
mixiったって匿名&アナーキーなネットの海から何ら隔離などされてないことを
ユーザはみんなしっかり自覚した方がいいと思う。

最近特に思うけど、周りの人が結構自分の内面やプライベートに相当踏み込んだ
日記とか晒しててちょっと心配になる。もっとも自分の私的な話だけなら
自己責任の一言で済むかもしらんけど、他人の私的な内容とか他人への批判とか
結構考え無しに日記やコメントとして載せてる人も中にはいて、それはmixiに対する
認識が少し甘いように感じられる。うーん、こういう発想は保守的なんだろうか。
# by tempari_blg | 2006-10-17 23:27 | IT系

東広島の不気味喫茶

東広島の不気味喫茶_b0023732_21512162.jpg




かの有名な不気味喫茶こと「伴天連」に、この連休を使って行ってきた。


ひょんなことから知ったのだが、群を抜くホラーな展示物の数々で
埋め尽くされた喫茶店として、全国的に有名なとのこと。探偵ナイトスクープや
ブラックワイドショーの後番組であるブラックバラエティ等でも紹介されたようで、
ホラーとかグロテスクとか悪趣味とかいう単語に眼が無い僕としては是非行かねばと、
同じく「不気味」という単語に眼を輝かす変な奴ら貴重な仲間と共に
一路東広島の山腹へと向かった次第。


上の写真がその入り口。
「三途の川」とか書いてある時点でもう何が何だかさっぱりであるが、
鉄製のししおどしがカランカラン鳴るわ、奇妙にねじれた得体の知れない像が
密やかに僕らを見つめるわで、入り口に辿り着くまでに一通りの呪いを浴びせられた
気分にさせてくれる。


そして問題の内部である。
写真撮影禁止であるためお見せできないのが残念だが、薄暗い店内を
不気味&邪悪な異形グッズが薄暗い店内を埋め尽くすよう様は圧巻。
BGMも精神病棟をイメージした音源みたいのんが大音量で流れ、
時折耳をつんざくような女の叫び声が入るという緊張感の演出も良い。

展示については、一例を列挙するだけでも、謎の仏画に数々の仏像(それも
ほぼ全ての像に手作りのマラがいびつにくっ付けられている)、奇怪な面、
本物の干し首二体、牛の胎児の頭蓋骨、カンニング竹山のサイン…等
実に狂気の色濃いラインナップ。

店を切り盛りする女将さんは対照的に大変気さくな方で、初対面でも
忌憚なく色々な話をしてくれる。しかしそこで油断したら大間違い、
コーヒーを「トリカブト」、スティックシュガーを「青酸カリ」、レモネードを
「小便」と称して渡してくるという、なかなかマッドな女将さんである。
挙句ミックスサンドをセックスサンドと称して持ってくるからねあの御母さん。
注文したカップルに「食べると子供が出来なくなるよ」と一言浴びせニヤリと笑う
その姿、正に魔女そのものである。


サンド自体は可もなく不可もなく普通に美味しいぐらいの感じだが、
とにかく下手なお化け屋敷よりクオリティの高い、トイレの壁に「ICU」「面会謝絶」
とかいうような文字が散見される名カルトスポット。変人同士のカップルのデートとか
結構オススメかもしれないが、そんな知り合って間もない二人連れにはあんまり
向いてないと思うんだけどなぁ。あの人何故あそこを選んだのかなぁ。まぁいいや。

【住所】
広島県東広島市下三永730-97

【電話番号】
0824-26-0019
# by tempari_blg | 2006-10-09 23:18 | 趣味ネタ

演謡組ワンマンライブ@喫茶ラベンダーの件

演謡組という、僕が末席を汚し続けて1年半のブルース弾くバンドがあるんだけど、
こないだの土曜に単独ライブをやってきたんである。

音楽友達関係のみんなが思った以上に集まってくださり、毎度場所を提供してくれる
行きつけの喫茶(広島に来て一度は「行きつけの」って言葉を使ってみたかったんよ)の
いい感じの雰囲気と飯の美味さが相まって、ものっそい心地よい演奏体験をさせて
いただいた。

結局アンコール含めてのべ17曲も弾き通したんだけど、折角だし記念に曲目書いとく。
実際は5曲ぐらいずつ3部構成だったんだけど、それでも大した量を弾いたもんだ。

1.防波堤で見た景色
2.ルビーの指輪
3.All Around Me
4.Sweet Memories
5.真夜中のギター
6.サヨナラColor
7.嫌になった
8.プカプカ
9.Fuchi Kuchi Man
10.Sweet Home Chicago
11.おそうじオバチャン
12.風をあつめて
13.家族の風景
14.しゃがれムーン
15.上を向いて歩こう
16.明るい表通りで(On The Sunny Side Of The Street)
17.お嫁においで


アンプラグドのみんな、見てますか?
これら殆ど全部、僕がそこにいたときに見たり聴いたり弾いたりしたのばっかりです。
大半が僕の提案曲じゃないあたりに、今のバンドがそりゃもう奇跡のような巡り会わせで
結成できたってのは間違いないんだけど、僕が4年間そこにいたからこそ出会えて、
今こうして演奏できてる曲達ばっかりなんですよ。今年の一橋祭もちゃんと行きますよ。

さて、
当のブルースバンド演謡組は11月頭にもうひとつデカいヤマを迎える予定。
時期が近づいたらここに書く。何つーか、今度ばかりはちょっとすごいよ。


後日談をひとつ。
ライブ後の高揚した状態で車なんか乗るもんじゃないってのがあって、
喫茶店の駐車場から車を出そうとした瞬間にガリガリガリガリとかいう心地よい音と共に
見事左バンパーがズタズタにクラッシュ
。笑ってくれみんな。
# by tempari_blg | 2006-10-02 21:52 | guitar