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「こちら」というリンクの貼り方とブログ知の繋がり、集約について

「ここ」リンクは駄目です(化ケモノ青年)

白倉氏のブログに上記ブログから指摘が入った話について
あんまり無自覚だった反省の念に駆られたので一筆。


猛士で言うと吉野に当たるW3Cでは、
「認知障害や目の見えない方々」を含めたあまねく人への
アクセサビリティという観点から、ガイドライン上において
各リンク部分は、その行き先が明確にわかるようにする」旨推奨されている。

要は、自然言語としてのアンカーとHTMLとしてのURIが
一意に定まってないと不適切であるという考え方。

この発想は、「引用元の明記」を含む学術論文のルールを基に
検索等HTMLならではの技術的な特性を加味したもの。
元々は80年代初頭から学術利用を主として始まってるのが
HTML(っつーかインターネットの原初)なので、HTML文書における
上記のようなルーリングは必然の流れだったわけだ。


僕としては、最近はブログにおいてTBが使われ始めたことで
この推奨事項はより重要な意味を持ってきているんじゃないかと思う。

TBは「原則的には」引用したブログに対して送信するもので
相手のブログにはタイトルや著者名などTB送信元の諸々の情報が
反映されるっていうのが通常。そうすると送信元のエントリに
「ここ」とかいうリンクが貼られてるのは、引用先の明示が
されてないって話になって拙い訳だ。


しかしこの「「ここ」リンクダメルール」、おそらく現在
利用者と用途が共に限られていた成立時期と違う挑戦に晒されている。

何しろ、今は利用者も全人類的なレベルに膨れ上がり、それに伴い
そうした学術的な発想による「知」のアップロードという観点を
まるで持たないコンテンツが氾濫してるわけで。

TBにしたって上記のような引用ルールを踏まえて使われないのが
最近はむしろ主流だ。それは例えば「響鬼」とか「ガンダム」といった
同カテゴリーの記事にTB飛ばしまくり、一種のコミュニティ性を
醸成しつつある例が多く見られる。飛ばされた側は相手記事を
「読んだ」、あるいは広い意味で「承認した」証としてTBを「お返し」する。


この期に及んでネットの利用法が一元的たることにハッピーを感じないので
上記についての是非を論じるつもりはない。ただ、白倉氏の言う
「「全人類的」でありうる要素を、流動するネットワークに提供できるかどうか」は、
その「自覚」と「覚悟」のある情報発信者が中心的な担い手として、
「「ここ」リンクダメルール」みたいなものに従った「知」の提供を行う事になる。
その中で、内容と形式が共に「認められた」コンテンツが権威を持っていく。


そうした「知」の形成において、そうした「知」の積み上げには関心を払わないコンテンツ、
誤解を恐れずに言えば「ノイズ」をいかに捉えていくか、というのが大きな課題。
無視した上で一部の担い手による「知」のリンクを形成していくか、ノイズもまた
「知」の構成要素と捉えるか。その辺は個々の価値観に依存する話なんだろーな。


見返すだにまとまりの無い文章。最後に上述した「ノイズ」を集約し
意味のある「知」を形成しようとしている試み(なのかなー)を紹介。

「話題の.jp」

知ってる人はとっくに知ってるんだろうけど
ブログ記事上にリンクされてるURIを自動検索、カウントして
ブログの話題に上っているサイトをランキングするというサイト。
僕の同僚の友達がこさえたらしいんだけど非常に面白く、
「口コミ」メディアとしてのブログの可能性について示唆的でもある。
by tempari_blg | 2005-10-10 10:29 | IT系


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